ファイル37 遂に解明?RING誌ベルトの正体!

  2003.8.10

 

       
ラッキー・シモノビッチ   ハロルド坂田   サム・スティンボート   ジョン・ポール・ヘニング   ダッチ・サベージ

 

 チャンピオンベルトに関する謎は多いが、その謎のひとつであった「RING」誌が贈呈したと思われていたいわゆる「RINGベルト」の謎を解き明かす仮説に、ふとしたことから突き当たったのでここで紹介したい。

 筆者はとある古本屋にて「新・燃えよ闘魂」という猪木の自伝の改訂版を手にした。オリジナル版を持っていた私は内容を確認する為に、パラパラとページをめくっていると、オリジナルにない写真が目に飛び込んできた。その写真はキング・イヤウケヤがベルトをかざしているものである。そしてその手にしているベルトがRINGベルトなのだ。これにより私が以前より抱いていた仮説に裏づけができたと、やや興奮してしまったのである。

 では、どんなレスラーがこの「RINGベルト」を巻いたのか?少なくとも写真で確認できるのはイヤウケヤの他に、ラッキー・シモノビッチ、ハロルド坂田、サム・スティムボート、ジョン・ポール・ヘニング、ダッチ・サベージといった面々。これらのレスラーの共通点・・・マニアの方ならピンときたであろう。これらのレスラーはハワイを主戦場にしていた時期があるのだ。そしてハワイ選手権の歴代王者を田辺尚玄氏の「プロレス道場」のタイトル変遷史で確認してみると・・・

1952年 ラッキー・シモノビッチ、1954年 ジョン・ポール・ヘニング、1956年 ハロルド坂田、1961年 サム・スティムボート、カーチス・イヤウケヤ、1967年 ダッチ・サベージ ・・・

つまりRING誌ベルトを巻いた写真が残っている6人全員がハワイ・ヘビー級選手権を獲得しているのである。これは偶然ではあるまい。このRING誌ベルトは少なくとも1952〜1967年までの間、リフォームを繰り返して、ハワイ・ヘビー級選手権のベルトして使用されていた、といって間違いないようである。

  

参考資料 : 田辺尚玄氏の「プロレス道場」 http://www.wrestling-titles.com/us/hi/hi-h.html