今回、引っかかったのは1971年7月20日、フロリダ州タンパのフォートフォーマー・ヘスタリー・アーモリーに登場した「オリジナル・ミスター・レスリング」である。ミスター・レスリングといえば、元祖は全日本プロレスにも登場したティム・ウッズである。しかしゴング誌が1971年11月号増刊のグラビアで紹介した件のオリジナル・ミスター・レスリングはウッズとは、似ても似つかぬ体型なのである。しかしフロリダにはウッズ以外のニセ・ミスター・レスリングは登場したことはないという情報もあるのである。

　しかし全日本プロレスに登場したジョージ・バーンズが、オーストラリアやニュージーランドで「オリジナル・ミスター・レスリング」を名乗っていたという情報があった。そこでオリジナル・ミスターレスリング（以下ＯＭＷとする）とジョージ・バーンズ、ティム・ウッズの写真を下記に掲載する

1973年に来日したジョージ・バーンズのポーズ写真とファイト写真

　マスクに着目すると、ＯＭＷは耳にハート型の皮が張ってあるが、ウッズのマスクにはそれがない。また、顔の部分の革の縫い取りもＯＭＷは、メキシカンに多いメディコのような形であるが、ウッズのそれはいわゆるハート型である。マスクは何種類か持っていて当然だが、ウッズの場合は4度の来日全てハート型であり、海外での試合写真を見ても耳の部分に革のないハート型である。

　以上、少ない物証を提示したわけだが、このＯＭＷはバーンズなのか？ウッズなのか？それともまったく別のレスラーなのか？皆さんのご意見をお待ちしております。（掲示板にお書きくださって結構です）

DVD「伝説の国際プロレス」に収録されているゴードン・ネルソンの勇姿

　2005年末、ポニーキャニオンよりＴＢＳ時代の国際プロレスの放送素材を中心に収録したＤＶＤが発売され、全国の昭和プロレスファンを狂喜させたが、このＤＶＤに登場するもう一人の「ミスター・レスリング」ゴードン・ネルソンの体型を見て驚いた。ネルソンといえば、筋骨隆々と勝手に思っていたのだが、動くネルソンの体型は手足が細く、ボテ腹・デカ尻・・・フロリダに登場したＯＭＷによく似ているのである。思い込みというのは恐ろしいものだ。ゴードン・ネルソン正体説が急浮上である。

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