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    RHYTHM & BLUES AT ABBEY ROAD   
 
 
RHYTHM & BLUES AT ABBEY ROAD

東芝EMI
TOCP-50426


お勧め度 ☆☆☆ 
Baby please don't go (Ottile Patterson)
Wade in the water ( The Graham Bond qualtet)
Bye bye Johnny (P.Wayne & the beachcombers)
I saw her standing there (Duffy Power)
My babe ( The Pirates)
Pretty face ( The beat merchants)
Tired, broke and busted ( Duffy Power)
Down in Mexico ( The boston dexters)
Little bitty pretty one ( The Paramaounts)
Turn on your love light ( H.Goins & the Nightriders)
I believe to my soul ( The boston dexters)
Voodoo blues ( The shades of blue)
Baby what you want me to do (The son of Fred )
Groovin' ( Manfred Mann)
I just got some ( Rod Stewart)
Hoocie Coochie man ( Long John Baldry)
Got to get you into my life ( C.Bennett & the rebel rousers )
How ( The Jynx)
I'll be there ( The sons of Fred)
Bye bye bird ( the toggery five )
I put a spell on you ( Manfred Mann )
Gypsy woman ( P.Ryan & the crescents )
634-5789 ( C.bennet & the rebel rousers )
 98年の3月に東芝EMIが国内発売したCD「アット・アビー・ロード」シリーズは各方面で好評を博している。このシリーズはその名の通りロンドンのアビー・ロード・スタジオに残された音源を復刻したものである。このシリーズでは8種類のCDが出ているが、中でも読者諸氏にお勧めしたいのがR&B系のグループの音源を収録した「R&B・アット・アビー・ロード1963to1967」である。
 26曲のR&Bチューンを詰め込んだこのCDは、スウィンギン・ロンドンのテイストを聞くものに味わわせてくれる。ここに収録された曲のほとんどはチャート的には失敗しているという事実から考えると、えらい先生方が書いておられるような「R&Bはイギリスを席捲した」などと言うもっともらしい定型句の信憑性を疑う必要があるようだ。このCDにはあまり聞きなれないグループが続々と登場するのだが、そのR&B魂は聴く者の心を捉えずにはいないであろう。ストーンズやゼムのようなメジャー・グループだけがブリティッシュ・ブルースぢゃないぞ!と彼らの音は訴えかけているようである。

 中でも筆者の一番のお気に入りはボストン・デクスターズと言う、エジンバラ出身の4人組が録音したレイ・チャールズの「アイ・ビリーヴ・トゥ・マイ・ソウル」である。アニマルズもこの曲を録音しているが、ボストン・デクスターズのバージョンと聞き比べてみるが良かろう。
 タム・ホワイトと言う、ついに名声を得る事のなかった青年のソウル・テイストに満ち満ちたヴォーカルを聴いた後では、かの有名なエリック・バードンのヴォーカルのなんとポップなことか!彼らのソウルフルなフィーリングを持った演奏の前では、バン・モリソンもまったくの説得力をなくしてしまう。

 他にもサンズ・オヴ・フレッド、ビート・マーチャンツと言った無名グループから、マンフレッド・マン、ロング・ジョン・バルドリー、ロッド・スチュワートと言った有名どころまで、今日のモッヅ少年達が飛び上がって喜びそうなR&Bの洪水に、溺れないようにご注意。騙されたと思ってぜひ購入してくれ給え。1784円と言うロー・プライスも嬉しい限りだ。