ホースト・ホフマンのセコ・バックブリーカー

2002.2.22 update
2009.6.28 remix

 

 
     
この吊上げの高さに注目!   さすがのラッシャー木村も苦悶の表情

 

 日本では弓矢固めと呼ばれる技を今回は紹介したい。この技は欧州系のレスラーがよく使いセコ・バックブリーカーとよばれた。セコは41年にこの技を日本で(初?)公開したボブ・ボイヤーに技の名称を聞いた記者が「シクル(鎌)」を聞き間違えたものといわれている。その後アントニオ猪木が使うようになりボー・アンド・アロー・バックブリーカーという名称で定着した技である。 欧州のレスラーが使ったオリジナル弓矢固めとドイツの帝王ホースト・ホフマンが使った弓矢固めはちょっとちがう。ホフマンは古来からあったと思われる弓矢固めを改良した。それは脚をインディアンデスロックに固めたということである。このスタイルはホフマンのオリジナル(自らインタビューでそう答えている)であり、猪木のボー・アンド・アローもホフマン流といえる。

 ではホフマンはこの技をなんと呼んでいたか?49年2度目の来日時のインタビューをご覧いただこう。(別冊ゴング49年8月号より引用)

編集部 我々がセコ・バックブリーカーとかボーアンドアロー・バックブリーカーとか呼んでいる独特のバックブリーカーがありますが、あの背骨折の正式名称はなんと言うのですか?
ホフマン 特に決まった名前はないようです。私はバック・ストレッチなどと呼んでいますが・・・。

 しかしバック・ストレッチじゃぁピンときませんなぁ!当研究室ではホフマンのはセコ・バックブリーカーと呼ぶことにいたします。ではこの技を実際にごらんになったことのない方のために連続写真をご覧いただきましょう!

 

     
             

脚はリバース・インディアン・
デスロックの状態

 

左手で顎をつかみ、両膝を
背骨に押し当てる。

  そのまま仰向けに。  

吊上げた時のバランスが非
常にむづかしい。

 

 ちなみにホフマンはこの技をフィニッシュではなくいためわざとして使っていたらしい。もったいない。では、ホフマン流ではない、弓矢固めの原型はどんなものであったか?これはなんとドン・レオ・ジョナサンがモルモン・シクルと称して’50年代にフィニッシュとして使っております。前述したように脚をインディアン・デスロックのように固めずそのまま片足で持ち上げているわけです。もう一枚、スペインのジョー・アデールの吊上げない(失敗した?)スタイルのセコ・バックブリーカーも合わせてご覧ください。

 

 
     

日本でこの技を初公開した?ボブ・ボイヤーのセコ
バックブリーカー。インディアンデスロックの形に脚を
決めていない。

 

アデールは持ち上げない。杉山が重すぎる?

 

 
     

日本ではなんと言っても猪木が一番の使い手。

 

ジョナサンは足をクロスさせず、片足で相手を
支えている点に注目。

 

 日本では猪木のほかに坂口征二が使ったが、成功率が低かった。猪木はインディアン・デスロックの状態から脚を相手の足にねじ込んだまま片足で相手を支えることがあったが、両足を背骨にあてがって吊上げてこそ聞きまは倍増すると言うのが当研究所の見解である。この技も西村あたりがたまに使うだけで、幻の業になりつつある。見た目にも痛さが伝わりやすい技だけにこのまま絶滅してしまうのはもったいない。

 

 

これが日本初公開のセコ・バックブリーカーか?

 

2009/7/28追記

 国内で初めてセコ・バックブリーカーを披露したのはボブ・ボイヤーでは? との記述をしましたが、昭和39年の「第6回ワールド大リーグ戦」に参加したビリー・ホワイト・ウルフ(後のシーク・アドナン・アル・ケイシー)が、吉村道明にこの技を使っていたことが判明しました!足をしっかりインディアン・デスロックの形にきめておりますが、アゴをホールドせず、腕をホールドしているあたりが個性的。フィニッシュには繋がらなかった為、雑誌では単に「バック・ブリーカー」とだけ記載されている。

2009/7/29追記

ルター電子レンジ氏の投稿で、上記のジョナサンの「モルモン・シクル」は昭和33年にジョニー・バレントにかけた画像であることが判明。この技を本邦初披露したのは、ジョナサンである可能性が高まりました!!