ディック・マードックの仔牛の焼き印押し

2000.1.22 upload
2024.11.20 remix

 

 
 「飛龍十番勝負」での「小牛の焼き印押し」   なぜか藤波が被害者になることが多かった!

 

 ディック・マードックといえば、垂直落下式ブレン・バスターだが、彼が使ったもうひとつの必殺技が、この「仔牛の焼き印押し=カーフ・ブランディング」である。この技はコーナーに相手を釘付けにしておき、自らはコーナーに登って相手の頭髪をつかみ、膝を背中に当て、そのまま前に倒れ込むという、まさに「テキサスの荒くれ男」が使いそうな荒技であった。

 では、この技がマードックのオリジナルだったか?というとそうではなかったようだ。写真は昭和57年7月に行なわれた「飛竜十番勝負」からのものだが、この写真のキャプションには「プロシアン・バックブリーカー」とある。つまり「ドイツ式背骨折り」ということは、ドイツ系レスラーの十八番(おはこ)だったという訳だ。日本で最初に公開したのは、この技の考案者と思われる「ドイツの電撃男」 ワルドー・フォン・エリックであった。

 日本人ではなんとグレート小鹿が昭和52年9月9日に後楽園ホールで行われたアジア・タッグ選手権試合(極道コンビ×ロッキー羽田&天龍源一郎)で披露し天龍からフォールを奪っている。

 今は亡きマードックが蘇らせた、この拷問技を我々は一生わすれることはないであろう。


 
考案者のワルドー・フォン・エリック   今まさに技をかけんとするワルドー

 

     
意外にもグレート小鹿も試合でこの技を使っていた!